角ダクトのつなぎ方
角ダクトの場合、強度や製作、搬入や作業性等の問題などがあるため、複数のピースとして製作してそれを現場でつないで固定します。また、角ダクトの材料となる鋼板はコイル状になっており、その幅が1828㎜ですので、基本的にはこの寸法の範囲内で制作できる長さが直管の上限となります。
ダクト同士の接続は、各ダクト端にフランジ加工をしてつなぐのが一般的です。
フランジとは、配管などの端部にある継手のことで、配管同士をつなぐ際にボルトを締める部分です。
角ダクトではこのフランジ加工は次の2つの種類が主に使われています。
アングルフランジ工法
ダクトにアングル鋼材を取付ける方法です。最大の特徴は共板フランジ工法と比べ強度に優れている点ですが、アングル鋼材の固定やフランジ接合の際のボルト締めなど工数が多く、高価格になります。またアングル鋼材を使用するため重量がかさみ、搬入や施工においても工数が多くなり、躯体に対する負担重量も多くなります。
共板フランジ工法
ダクトの端部を延長して折り曲げ、立ち上がった部分をフランジとする工法です。
四隅に取り付けたコーナー金具(コーナーピース)をボルトで締め付けて接合します。
アングルフランジ工法に比べて、ダクト製作・取付け共に省力化・合理化されていることから安価で、近年のダクト工事ではこの工法が多く採用されています。ただし強度の面ではアングルフランジ工法に劣ります。
双方共に長所が異なりますが、予算や用途などを考慮に入れて柔軟に使い分けます。